關於部落格
  • 79076

    累積人氣

  • 1

    今日人氣

    0

    追蹤人氣

日本語表現文型辞典 [ハ行]

361 ~はおろか/~は言うまでもなく/~は言うに及ばず 名詞: ×  +  はおろか     ~ も  ~           は言うまでもなく   さえ           は言うに及ばず    まで -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 佐藤:あれあれ、山田ったらおつりは言うに及ばず、万札までチップにしちゃったよ。 李 :あんな美人ににっこりされて、すっかり舞い上がってるんだよ。相手は商売なのになあ。 佐藤:そのうち財布の中身はおろか、鼻毛まで抜かれちゃうよ。あいつ、美人に弱いからなあ。 ♯ 解説 ♭  どれも「Aは言うまでもなく、更にBも~」という語感で共通している文型です。作文や会話の時は、先ずAを取り上げ、それよりも程度の高いBを取り上げなくてはなりません。例えば、「彼は漢字は言うまでもなく、ひらがなも書ける」は誤文になります。また、これらの中で「~はおろか」だけはマイナス評価の文で使われる文型なので、プラス評価の文では「~は言うまでもなく/~は言うに及ばず」を使いましょう。○ その子は中学生なのに、かけ算はおろか、足し算さえできない。× その子はまだ5歳なのに、足し算はおろか、かけ算もできる。  これらは「~はもちろん/~はもとより」(→文型374)や、「~ばかりでなく/~ばかりか/~にとどまらず」(→文型363)ともほぼ同義文型になりますから、一括して覚えましょう。 § 例文 § 1.こんな成績では進学はおろか、卒業だって危ないよ。 2.腰が痛くて、立ち上がることはおろか、寝ているのさえ辛い。 3.その地震は家や財産は言うに及ばず、家族の命まで無惨に奪い去った。 4.「ゆとり教育」という言葉と裏腹に、小中学生は言うまでもなく幼児までもが、受験戦争に巻き込まれている。 5.言うまでもなく、事態は風雲急を告げており、一刻の猶予もなりません。<文頭に現れる例> ★ 例題 ★ 1) 漢字はおろか平仮名(さえ/まで)(読める/読めない)彼に、通訳が勤まる(はずではない/はずがない)。 2) その噂はクラスは言う( )( )でもなく、瞬く間に学校全体( )まで(広い→    )まった。 (^^)前課の解答(^^) 1) 下/鍛えられ(受身文)/ついに(様々の過程を経た結果) 2) の/を(他V)/も 362 *~ばかり~する/*~てばかりだ/*~てばかりいる 名詞(+格助詞): ×  +  ばかり + 動詞                 ばかりする                 ばかりだ 動詞      :て形  +  ばかりだ                 ばかりいる -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 課長:彼は人の揚げ足取りばかりして、自分からは何の提案もしないし、みんなからもつまはじきにされています。 部長:会社の中をうろうろしては、人の噂話ばかりしているらしいな。困ったものだ。 課長:みんなの志気にも影響しますし、思い切ってどこか地方に転勤させてみてはどうでしょうか。 ♯ 解説 ♭  副助詞「ばかり」(口語形として「ばっかし/ばっかり」)は範囲を限定する機能もあり、その点「だけ」と共通する用法もあるのですが、常に程度が過ぎるという語感を伴っていて、いい意味で使われることはありません。これが動詞と結びつくとき「~てばかりだ/~てばかりいる」という形になります。  ちなみに、限定の「~だけ」と「~ばかり」には次のような違いがあります。下例の(a)のグループは「だけ」と置き換えることができますが、(b)のグループは「だけ」が使えません。それは(b)は同一の行為が多く繰り返される、或いは同類の物が多く存在するという意味で使われているからです。   (a)彼女ばかりと話す/私ばかりに文句を言う/男ばかりの会員   (b)お世辞ばかりを言う/心配ばかりかける/石ころばかりの河原 § 例文 § 1.あいつは人のあら探しばかりする嫌な奴だ。 2.いつもお世話ばかりかけて、申し訳ございません。 3.うちの子は本の虫で、部屋に閉じこもって本ばかり読んでいます。 4.「そんなに食べてばかりいると豚になるよ」  「ふん、よけいなお世話よ」 5.考えてばかりいても、何も前には進まない。そのうち日が暮れちゃうよ。 ★ 例題 ★ 1) (泣く/泣いて)(だけ/ばかり)いても、(わかる/わからない)じゃないか。きちんと事情を話して御覧? 2) 彼は周りに文句( )( )( )言って、自分は何も(する→    )とは(する→     )。 (^^)前課の解答(^^) 1) さえ(→文型100)/読めない/はずがない(→文型366) 2) まで/に(「~に広まる」が元)/広(→文型413) 363 *~ばかりでなく/*~ばかりか/~にとどまらず 名詞(+格助詞):    ×     +  ばかりでなく 動詞・形容詞  :普通形<ナ形ーな>    ばかりか 名詞      :    ×     +  にとどまらず 動詞・形容詞  :普通形<ナ形ー×> (注:多くは「~も/~さえ/~すら/~まで」等と呼応する) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 山田:彼女みたいな悪女は怖いよ。年下の坊やばかりか、年上の男まで手玉に取るんだから。 佐藤:てっきりお前もその年上の男の一人かと心配してたが、やけどをしないうちに目が覚めて何よりだよ。 李 :美しいバラには刺があるっていうからね。でも蓼食う虫も好き好きで、熱を上げている男も多いだろうさ。 ♯ 解説 ♭  どれも名詞を受けて、「Aだけでなく、更にその上B」と、先ず程度の低いAをとりあげ、それを上回る程度Bを添加する表現です。  「~にとどまらず」も「~に終わらず~も~」と言う意味ですが、「~ばかりでなく」と用法上の差はあまりありません。  「~ばかりか」は 添加のときは「~ばかりでなく」と 用法上の差はありません。しかし、「~ばかりか」には例文5のように「~ばかりか、逆に/反対に~」という反対の結果を強調する用法もあり、この点が「~ばかりか」の最大の特徴でしょう。この場合は「~ばかりでなく」も「~にとどまらず」も使えません。→例題1)  なお、ほぼ同義で置き換えも可能な「AだけでなくB」(→文型133)や「Aに限らずB」(→文型295)などがありますが、前後の程度差は問題にしない表現です。 § 例文 § 1.その方法は非効率なばかりでなく、費用もかさむ。 2.飲み過ぎで、頭が痛いばかりか、胸もむかつく。 3.不登校現象は70年代を通して大都市にとどまらず、地方にまで波及していった。 4.私はその交通事故の現場に居合わせたばかりか、この目で見たんですから、車の側の信号無視は明らかです。 5.政府による弾圧は闘いをつぶせなかったばかりか、逆に闘いの炎を燃え上がらせた。 ★ 例題 ★ 1) 最近(に/で)は地価の上昇が(止めた/止まった)(ばかりでなく/ばかりか)、反対に値下がりしつつある。 2) ビートルズの音楽は世間を(驚いた→    )にとどまらず、若者に与えた影響( )は大変な( )( )がある。 (^^)前課の解答(^^) 1) 泣いて/ばかり/わからない 2) ばかり/しよう(→文型441)/しない 364 ~ばかりに 動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな> + ばかりに -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :学歴がないばかりに、能力があっても認めてもらえないという不合理が、まだ残っているね。 山田:残っているどころか、それが偽らざる現実だよ。 李 :そうした古い学歴信仰が残っているばかりに、多くの才能が宝の持ちぐされになってるんじゃないの? 佐藤:確かに一芸に秀でることが問われている時代だね。 ♯ 解説 ♭  「~ばかりに」は形容詞や動詞の完了形(「た」形)について、「~だけの理由で、(悪い結果になった)」という意味を表します。後悔や残念や不満といった感情が強く表れる原因・理由の表現で、後件ではいい事態の発生は表せません。  その点、「~だけで」も「~だけの理由で」という意味を表しますが、用法上の違いがあります。それが唯一の理由で悪い結果になったときは、「~ばかりに」が一番ぴったりします。下の例を見てください。   あなたが側にいてくれるだけで(×ばかりに)僕は幸せだ。   テストに名前を書くのを忘れたばかりに(△だけで)零点にされた。 § 例文 § 1.彼は人がいいばかりに、人に騙されてばかりいる。 2.対戦相手を侮ったばかりに、敗北の憂き目にあった。 3.なまじ空手を習っていたばかりに、やくざとけんかをして刺し殺された。 4.出世したいばかりに、恋人を裏切り、社長令嬢と結婚するなんて男の風上にも置けない奴だ。 5.英語ができると言ったばかりに通訳をさせられ、赤恥をかく羽目に陥った。 ★ 例題 ★ 1) うっかり口を(滑った/滑らせた)(だけに/ばかりに)、相手を(怒って/怒らせて)しまった。 2) 指名手配の犯人に顔が(似た→    )ばかりに警察に(連行する→ )、取り調べを(した→   )。 (^^)前課の解答(^^) 1) で(範囲限定)/止まった(自V)/ばかりか 2) 驚かせた(使役文:~が驚く→)/に/もの(→文型419) 365 ~ばかりになっている/~ばかりだ/~ばかりの 動詞:原形  +  ばかりになっている           ばかりだ           ばかりの + 名詞 -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :遅いなあ。料理は暖めるばかりになっているのに。 良子: もう少し待ってみましょうよ。あっ、来たようよ。ようこそ、山田さん、お待ちしていましたわ。 山田:いやあ、遅れてごめんなさい。電車に乗るばかりの時に、手土産を忘れているのに気がついて。 良子:そんな気を使ってくださらなくてもよかったのに。 ♯ 解説 ♭  「ばかり」が動詞の完了形(「た」形)と結びついた「~た-ばかりだ」は「~して時間が経っていない状態」を表しますが、文型146で取り上げました。これ以外にも「ばかり」には動詞の原形と結びつく「~するばかりになっている/~するばかりだ」の形があり、「全て準備が終わり、いつでも~できる状態」、つまり準備完了状態を表す用法があります。それを図解すると下のようになるでしょう。     図あり  § 例文 § 1.荷造りも終わり、もう運び出すばかりになっている。 2.果樹園のリンゴは赤く実り、収穫を待つばかりだ。 3.お米も刈り入れを待つばかりになっていたのに、台風に襲われ、大損害を受けた。 4.夕食の支度も終わり、もう食べるばかりになっているのに、子供たちはまだ帰ってこない。 5.みんなが出発するばかりの時になって、突然、一人がお腹が痛いと言い出した。 ★ 例題 ★ 1) 飛行機が離陸(する/した)(だけ/ばかり)の時、銃を持った全身黒(だらけ/ずくめ)の男達が乗り込んできた。 2) そのプロジェクトは始める( )( )( )になっていたのに、突如、本社から( )中止命令( )下りた。 (^^)前課の解答(^^) 1) 滑らせた(使役文:口が滑る→)/ばかりに/怒らせて(使役文) 2) 似ていた/連行され(「連行されて」も可)/取り調べられた 366 *~はずがない 名詞     :    の     +  はずがない こんな・そんな:    ×        はずはない 動詞・形容詞 :普通形<ナ形ーな>    はずない<口> -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :おかしいなあ!彼の住所が見つからない。書き留めておいたはずなのに、ないはずはないがなあ。 良子:私も物忘れがひどくなったわ。しまったはずの洗濯物が見つからなかったり、やはり年のせいかしら? 李 :まさか、まだ30代だよ。だが自分だけはそんなはずはないと思っていても、やはり年だけはとるからねえ。 ♯ 解説 ♭  「はず」は可能性・予定を表す形式名詞で、この「~はずがない」は「~の可能性は全くない」という意味を表します。同じ意味を「~わけがない」を使っても表すことができます。なお、「~ないはずがない」は二重否定で「~はずだ」と同義になります。  「~はずだ」の否定形には「~はずがない」と「~ないはずだ」がありますが、「~はずがない」は「絶対/決して」などの副詞と呼応し、「~ないはずだ」は「たぶん/おそらく」などの副詞と呼応します。つまり、下例のように「~はずがない」は100%の否定ですが、「~ないはずだ」は「来ない可能性が高い」が「来る」可能性も少しあります。   彼は来るはずがない。<来る可能性は100%ない>   彼は来ないはずだ。 <来ない可能性が高いが、来る可能性も少しある> § 例文 § 1.子供だって登れる山だから、危険なはずがないよ。 2.どこの馬の骨かわからない奴の言葉が信じられるはずがない。 3.「どこにもありませんよ」「そんなはずはない。もっとよく探せ」 4.君にできないはずがない。やろうとしないから、いつまでたってもできないんだ。 5.祭日なのに、ディズニーランドが込んでいないはずがないじゃないか。 ★ 例題 ★ 1) 教師で(しか/さえ)(できる/できない)ような難しい問題なのに、中学生に解ける(はずだ/はずがない)。 2) 彼( )は僕が直接連絡(する→    )のだから、今日の会議のことを彼が(知る→    )はずがない。 (^^)前課の解答(^^) 1) する/ばかり/ずくめ(~だらけ→文型155/~ずくめ→文型118) 2) ばかり/の(格助詞+の+N)/が(自V) 367 *~はずだ 名詞    :    の      +  はずだ 動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな>     はずの + 名詞 -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:今日恥をかいちゃったわ。あまりにあなた似た人がいたから声かけたの。そうしたら人違いだったの。 李 :へえ、その人、そんなに僕に似てたの? 良子:ええ、後ろ姿が瓜二つなの。あんなに似ている人はめったにいないはずだけど、世の中にはそっくりな人がいるものねえ。 ♯ 解説 ♭  「はず」は可能性・予定を表す形式名詞で、「~はずだ」は「バスの出発時間は11時のはずだ」のように予定を表すか、或いは、「~可能性はとても高い」と判断した時に使います。問題になるのは「わけだ」との違いですが、下の例を見てみましょう。   彼は五年も米国にいたのだから、     英語が上手なはずだ。  <未知>     英語が上手なわけだ。  <既知>「~はずだ」は彼が英語が上手かどうかはまだ知らないが、「五年も米国にいたのだから、きっと~だろう」という推測です。しかし「~わけだ」は彼が英語が上手だということはよく知っていて、それを「五年も米国にいたのだから、当然だ」と受けとめる表現です。つまり、未知の「~はずだ」、既知の「~わけだ」と言えるでしょう。 § 例文 § 1.星がいっぱい出ているし、明日は晴れるはずです。 2.何を油を売っている!まだ休憩時間ではないはずだ。 3.あの人は、確か大阪出身だったはずだよ。 4.「明日は都民の日だから、区役所は休みかしら?」「そのはずだよ」 5.「彼、デパートの子供用品売場で買い物をしてたよ」「おかしいなあ、彼には子供はいないはずなのに」 ★ 例題 ★ 1) 「発車は八時の(はず/わけ)だから、まだ時間もあるし、コーヒー(を/でも)飲んで(行く/行こう)よ」  「でも、少し早めに行ってた方が安心できるわ」 2) 君は五年も日本( )(住む→     )のだから、もう日本語で困ったり(する→    )はずだろう? (^^)前課の解答(^^) 1) さえ(→文型100)/できない/はずがない 2) に/した(過去のこと)/知らない(=知っているはずだ) 368 ~はずだった/~はずではなかった 名詞     :    の     + はずだった 動詞・形容詞 :普通形<ナ形ーな>   はずではなかった こんな・そんな:    ×       はずじゃなかった<口> -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :難波君が出迎えに来てくれるはずだったんだが、急に都合が悪くなってね。奥さんが来てくれたよ。 良子:私も一度お会いしてるはずね。感じのいい方だったわ。米国に留学するはずだったんじゃないの? 李 :子供が産まれて、断念したらしい。それにしても、彼女の中国語もなかなかのものだったよ。さすが外大卒。 ♯ 解説 ♭  「~はずだった/~はずではなかった」は、多くは「~はずだったが、しかし~/~はずではなかったが、しかし~」の形で使われ、「~と思っていたが、実際は期待に反する結果になってしまった」ことを表します。失望・残念・不満・後悔などの感情が強く現れる表現です。→例題1)   合格するはずだったが、・・・ =実際は合格しなかった   合格しないはずだったが、・・・=実際は合格した  なお、例文1のように自分が先に意図したことを後で変えたときは、「~つもりだった」(→文型175)を使うことができるでしょう。→例題2) § 例文 § 1.行かないはずだったが、急に気が変わってね。 2.うまくいくはずだったんだがなあ。何でこんなことに。 3.平日なので空いているはずだったが、話題のアニメとあって、映画館は子供連れの家族で満杯だった。 4.あっ、掲示された合格者名簿に僕の名前がない!こんなはずじゃなかったのに。 5.天気予報だと、今日雨が降るはずではなかったが、少し小雨がぱらついてきた。 ★ 例題 ★ 1) こんなに高い(はずだった/はずではなかった)(ので/のに)、(いつの間に/いつしか)値上がりしたんだ? 2) その書類はこの棚( )(しまう→     )はずだったのに、どう(する→   )んだろう?ないなあ。 (^^)前課の解答(^^) 1) はず(予定)/でも(例えば~など→文型281)/行こう(提案) 2) に/住んでいる(継続:「~ずっと」を入れてみる)/しない 369 ~ばそれまでだ/~たらそれまでだ 名詞    :であれば/なら         + それまでだ 動詞・形容詞:仮定形<ナ形ーであれば/なら>        た形 + ら        原形 + と -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:女も子供ができるとそれまでね。自分のやりたいことが何ひとつできなくなるわ。母親がそばにいてくれれば何とかなるけど・・・。 李 :でもさ、一度でもお母さんに頼ったらそれまでで、何かと便利で居心地がいいから、抜け出せなくなるよ。 良子:それもそうね。それに母もいつまでも若くないし。 ♯ 解説 ♭  この文型は「~まで」(→文型405)から派生した文型で、「<~と/~ば/~たら/~なら>それまでだ」(前に来る語が名詞やナ形のときは「なら」)の形で使われると、「~なったら、全て終わりだ/全てが駄目になる」という諦めや絶望を表します。  「~と/~ば/~たら」をどう使い分けるかは難しい問題ですが、「~と」は必然の結果、「~ば」は「もし~であれば、~と言う結果になる」という一般判断、「~たら」は一回性のことに使われる特徴があります。詳しくは資料・を参照してください。 § 例文 § 1.万引きなんかやめろよ。見つかったらそれまでだ。 2.せっかくの野外コンサートも、雨天ならそれまでだ。 3.これこそ千載一遇の好機、この機会を逃したらそれまでだ。 4.どんなに苦しくても、途中であきらめたらそれまでだ。  今までの苦労が水の泡となる。 5.何があろうと死んではいけない。死んでしまえばそれまでだ。死んで花実が咲くものか。 ★ 例題 ★ 1) いくら教師が一生懸命がんばった(ところが/ところで)、学生にやる気が(あれば/なければ)それ(だけ/まで)だ。 2) いくらいい辞書を(買う→    )ところで、(使う→     )ばそれ( )( )だ。 (^^)前課の解答(^^) 1) はずではなかった/のに/いつの間に(副詞の意味の差) 2) に/しまった(過去)/した 370 ~は~とされる/~は~とみなされる ~は、名詞    :   × / だ    +  とされる    動詞・形容詞:普通形<ナ形ー×/だ>    とみなされる (注:広く句と結びつき、内容を「~と」で引用する) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :あの大学に入るのは難しいとされているけど、毎年数千人もが合格してるんだよね。 良子:神様って不公平ね。勉強しなくても成績のいい人はいるし、寝る間を惜しんで勉強しても駄目な人もいる。 李 :学校の成績がいい者が能力がある者とみなされているけど、IQでは計りきれないのが人間だよ。 ♯ 解説 ♭  この文型は「~を~とする(→文型471)/~を~とみなす」の受け身文で、「~は~と考えられている」と同じ意味を表します。一般にそうみなされているという客観的表現で、個人の見解ではありません。社会通念や社会常識と言えるでしょう。  用例的には例文のように疑問の気持ちを表していることが多く、「~とされているが、しかし~/~とみなされているが、しかし~」のように、後件で逆の事実を表すことが多いでしょう。 § 例文 § 1.猿は人間の祖先とされているが、果たして本当か。 2.女は男より能力が劣るとみなされてきたが、今や女たちの方が元気な時代だ。 3.民主主義は独裁主義に勝るとされるが、一概にそうとも言えないのではないだろうか。 4.漢方薬は副作用が少ないとされているが、実際はどうか。 5.新聞は真実を伝えるものとみなされているが、疑ってかかった方がいいだろう。 ★ 例題 ★ 1) 土地は(上げる/上がる)ことはあっても(下げる/下がる)ことのない資産と(なって/されて)きた。 2) 親が老いたら子( )面倒を見るのが当然だ( )(みなす→     )てきた。 (^^)前課の解答(^^) 1) ところで(~した・ところで~ない→文型147)/なければ/まで 2) 買った(~した・ところで~ない→文型147)/使わなけれ/まで 371 *~はともかく/~はともあれ/~はさておいて 名詞   : ×  +  はともかく(として) ~かどうか: ×     はともあれ              はさておいて              さておき -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :大変だったね。体力が回復するまで、しばらく入院したら?何はさておき、君の体が第一だ。 良子:ありがとう。どこが悪いかわかるまでは、とても不安だったわ。でも単なる盲腸炎だったから。 李 :病院の食事は味の方はともかく、栄養のバランスはいいのだから、残しちゃ駄目だよ。 ♯ 解説 ♭  「~はともかく/~はともあれ/~はさておいて」は微妙な語感の差があるのですが、どれも「~のことは考えないで/~は一旦保留して」という意味を表します。それまでの話題を一旦保留して、より大事な話題に移りたいときに多く使われます。  この文型は「~は別にして」(→文型372)を使っても表せますが、「~は別にして」には「~を除いて/~以外は」を表す他の用法があり、その場合、この文型は使えません。   このクラスはタパさん     ○は別にして     ○を除いて/以外は     ×はさておいて/はともあれ   全員漢字はわかります。  なお、例文5の「何はともあれ」や「何はさておき」は慣用表現で、「他のことに優先して、先ず~」という意味を表します。 § 例文 § 1.冗談はさておき、今後どうするかを先ず決めよう。 2.勝敗はともかく、私達はこの試合で持てる力を出し切った。 3.主張の是非はともかくとして、先輩に対する君の口のきき方は礼を失している。 4.昔のことはともあれ、今の彼が真面目に働いていることは認めてやるべきだ。 5.さあさあ、お疲れでしょう。何はともあれ、荷物を置いて、おくつろぎください。 ★ 例題 ★ 1) (たとえ/もし)補欠で(ある/あろう)と、何は(ともかく/ともあれ)合格できたんだからよかったよ。 2) 日本人が(働く→   )過ぎ( )どう( )はともかく、批判的な声( )高まっているの( )事実だ。 (^^)前課の解答(^^) 1) 上がる(自V)/下がる(自V)/されて 2) が(~が~の面倒をみる)/と/みなされ 372 *~は別にして/~は除いて 名詞   : ×  +  は別にして/を別にして  ・ ~かどうか: ×     は別にいたしまして              は別として/を別として              は別といたしまして              は除いて/を除いて    ・ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :君、髪の毛が薄くなったって気にしてただろ。効くかどうかは別として、これ使ってみたら? 佐藤:今話題の毛生薬だね。効き目があるといいがなあ。今の僕は「溺れる者は藁をもつかむ」心境なんだ。 李 :騙されたと思って試してみなよ。この薬、中国でも特定の店を除いて、手に入らなくなっているそうだ。 ♯ 解説 ♭  「~は別にして/~は除いて」は「~を除外して」という意味を共有しています。しかし、「~は別にして」には例文1~3のように「~はともかく/~はともあれ/~はさておいて」(→文型371)と共通する保留したり考慮外にする用法がありますが、その場合、除外しか表せない「~は除いて」は使えません。   彼は別にして(・は除いて/×はともかく)、他の全員が賛成だ。   良し悪しは別にして(× は除いて/・はともかく)、それが現実だ。  また、他動詞「除く」には「~を除いて~(は)ない」(→文型458)という慣用文型がありますが、この場合「別にして」は使えません。   彼を除いて(×別にして)適材はいない。 § 例文 § 1.好き嫌いは別として、ボーダレスの時代に進みつつある。 2.あの娘さんは器量の良し悪しは別といたしまして、気だての良さではぴか一です。 3.商いとしてものになるかどうかは別にして、話だけは聞いてみてもいいだろう。 4.君を除いて(⇔を別にして)全員が賛成している。 5.方法論の問題を除いて(⇔を別にして)、両者の間には大きな意見の隔たりないと思える。 ★ 例題 ★ 1) 住宅問題は別として、日本人の生活水準は欧米(風/並)(にした/になった)と(言う/言える)だろう。 2) この曲( )メロディーは別として歌詩がいい。若者の社会( )の怒り、(悲しむ→   )が溢れている。 (^^)前課の解答(^^) 1) たとえ(たとえ~ても)/あろう(→文型437)/ともあれ 2) 働き(→文型117)/か/か/が(「高まる」は自V)/は 373 ~は無理からぬ/~はもっともだ 名詞    :    ×     +   は無理からぬ 動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな> +  のは無理からぬことだ                      のはもっともだ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :まもなく真理さんと、新生活のスタートだね。 佐藤:うん、ただ彼女、社宅は嫌だと言ってきかないんだ。私生活まで会社に管理されたくないって。 李 :真理さんにしてみれば、そう思うのも無理からぬことだね。社宅の奥さん連中は何かと口うるさいからね。 佐藤:そう言えば、それで君たちも社宅を出たんだったね。 ♯ 解説 ♭  これらの文型は一般常識や人情、道理から考えて「~するのは当然だ」という意味を表しますが、「無理からぬ」は「そうなったのは仕方がない」と消極的に認める語感を、「もっとも」は「もちろん正しい」と積極的に認める語感をそれぞれ持っています。なお、「~(の)は無理からぬ」は書面語なので、会話では「~(の)は当たり前だ/~(の)は当然だ」を使えばいいでしょう。  彼が怒るのは 無理からぬ。         もっともだ。         当たり前だ。 § 例文 § 1.あんなに働きづめに働いては、過労死するのも無理からぬ。 2.酔っては暴力、あれでは奥さんが愛想を尽かすのも無理からぬことだ。 3.面と向かって馬鹿呼ばわりされたんだから、彼が怒ったのは無理からぬことだ。 4.君が今回の上層部の処置に不満なのはもっともだ。 5.あなたのお怒りはもっともですが、これにはいろいろ事情がございまして。 ★ 例題 ★ 1) あんなに湯水のように金を使っ(ては/ても)、財産を食いつぶす(の/こと)も無理からぬ(の/こと)だ。 2) 君の意見は理屈の上( )はもっともだが、それでは仲間( )の情義を欠くことに(なる→     )か。 (^^)前課の解答(^^) 1) 並(~並→文型275/~風→文型377)/なった/言える 2) は/へ(~に対するN=~へのN)/悲しみ(→文型097) 374 *~はもちろん/*~は元より 名詞    :    ×       + はもちろん ~ も ~ 動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな>+の   は元より   さえ                             まで -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:あなたの姪っこさんが日本に留学に来る話はどうなったの。学費は元より、日本での生活のこともあるし。 李 :諸手続きはだいたい終わったんだよ。後は入管の審査待ちってところだ。 良子:引っ越しや買い物はもちろん、私にできることは何でも手伝うわ。何だか妹が一人増えたような気分よ。 ♯ 解説 ♭  「もちろん」は副詞で、例文1のように単独でも使われますし、「もとより」も「最初から/元々」という意味の副詞で、例文2や「そんなこと、元より承知だ」のように単独でも使われます。  「~はもちろん/~は元より」は「~はもちろんのこと、その他~も」という意味を表しますが、「Aがそうなのは言うまでもなく自明のことだ」という語感で共通しています。    社長は もちろん、    役員一同が反対だ。        もとより、        言うまでもなく、 § 例文 § 1.もちろん誰だって、自分の身はかわいいさ。 2.元より私はあなたの考えに賛成でした。 3.料理自慢の彼にとっては、和食はもちろん、中華から洋食まで、何でもお茶の子さいさいだ。 4.彼はアメリカ人だが、日本語は元より、日本の伝統・文化そして国民性に至るまで精通している。 5.対人関係づくりが苦手なのは元より、自分自身の意見すら持っていない若者が増えているという報告がある。 ★ 例題 ★ 1) 君がこれ(まで/までに)会社に尽くし(てくれた/てもらった)ことは、僕は元よりみんなが(認める/認めている)。 2) 日本の電気製品は性能( )もちろん、デザイン面( )も世界のトップ水準( )ある。 (^^)前課の解答(^^) 1) ては(反復→文型188)/の/こと(「~のは~ことだ」強調文) 2) で(限定)/へ(~に対するN=~へのN)/ならない(反語) 375 *~反面(で) 名詞    :    である        +  反面(で) 動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな/である> (注:「半面」とも書く) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子: 姪っこさんのことだけど、御両親としたら期待を寄せる反面、心配でもあるでしょうね。一人娘でしょ? 李 :何のための留学か、目的がはっきりしてないと、時間の浪費になり兼ねないよ。遊び半分じゃ困るね。 良子: 東京での生活は誘惑も多いし、それに欲しい物は何でもある反面、何をするにもお金がかかるときてる。 ♯ 解説 ♭  「~反面(半面)」は一つの対象の対立する側面を表すのが特徴で、同一主語文で用いられます。類義表現に「~(の)にひきかえ/~(の)に対して/~(の)に対し」(→文型340)がありますが、異主語文で異なる対象を対比させるので、対照的となります。   日本は給料が高い反面(×のにひきかえ)、物価が高い。   父は無口なのにひきかえ(×反面)、母はおしゃべりだ。  なお、「一方」(→文型011)にも同じような用法がありますが、同一対象の異なる面でも、異なる対象の対比でも制限なく使えます。 § 例文 § 1.子育てというのは、手がかかる反面、楽しみも多い。 2.うちの父は日頃優しい反面、怒ると怖い。 3.この仕事は収入が少ない反面、時間が自由になるので、  僕は気に入っているんです。 4.彼は会社では仕事の鬼とも呼ばれている反面、家庭では子煩悩な父親でもある。 5.生活が豊かになる反面で、人と人との結びつきは紙のように薄くなっている。 ★ 例題 ★ 1) 彼は責任感が強い反面で、自分の(思い/思う)通りに(しない/ならない)と、すぐ癇癪を(起きる/起こす)。 2) 世界はボーダレスに(向かう→    )つつある( )、( )( )反面で少数民族の独立運動も激化し始めている。 (^^)前課の解答(^^) 1) まで/くれた(会社=私と考えての発言)/認めている 2) は/で/に(基準の「に」) 376 ~びる 一部の名詞     : ×   +  びる 一部のイ形容詞の語幹:ー[い] -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:小平が急に大人びてきたわね。少し前に声変わりしたかと思ったら、早いものね。 李 :早く成人式にならないかなあ。その日はひなびた温泉宿で、親子水入らず、しんみり酒を飲んでみたいね。 良子:私は小平から手が離れたら、思いきりやりたいことをやってみたいわ。 ♯ 解説 ♭  接尾語「~びる」は名詞やイ形容詞の語幹について、「~に近い様子だ/~に近い状態だ」という意味を表す自動詞を作ります。つく語は限られていて、「大人びる・田舎びる…/古びる・ひなびる・幼びる・ひねこびる…」などですから、そのまま語彙として覚えた方がいいでしょう。 § 例文 § 1.僕は奈良のひなびた風景が、たまらなく好きだ。 2.君はいい歳をして、言うことがどこか幼びている。 3.12歳にしては、ずいぶん大人びた顔をしている。 4.人も通わぬような山奥に、古びた洋館がぽつんと一軒建っていた。 5.彼は若いのにひねこびていて、まるで世間ずれした中年男みたいだ。 ★ 例題 ★ 1) 五日市駅を降りて、十分も(歩いて/歩くと)、そこにはまるで東京の郊外とも(思える/思えない)ような田舎(ぶった/びた)風景が広がっていた。 2) 父は(古い→  )びた鞄を大切に(する→    )が、それは亡くなった母( )( )の贈り物だそうだ。 (^^)前課の解答(^^) 1) 思い(→文型225)/にならない/起こす(他V) 2) 向かい(→文型171)/が(逆説)/その 377 ~風/~ふうだ/~ふうをする 名詞 :     ×      +  風だ       ・                    風の + 名詞 動詞 :    普通形     +  ふうだ/ふうに  ・ 形容詞:<イ形~い/ナ形~な>    ふうな + 名詞                    ふうをする    ・ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:このドレス、襟の辺りが中国風ね。気に入ったから買ってもいいかしら?それとも、こちらがいいかしら。 李 :どちらでもいいから、早く決めてほしいなあ。 良子:「もうこれ以上つきあいきれないよ」といったふうね。あそこに和風喫茶があるけど、ひと休みする? 李 :それは願ったりかなったり。ビールもあるかなあ? ♯ 解説 ♭  「風」は名詞に直接接続して、「学者風・昔風・現代風・ヨーロッパ風…」などの「~の傾向・~の様式」を表す語を作ります。  「~ふうだ」は例文2、3のように、「~のような様子だ」という意味の助動詞を作ります。「こういうふうに=このように」「疲れたふうだった=疲れたようだった」のように、様態の「~ようだ」に置き換えられますが、用例は限られています。なお、例文2の「利いたふう」と言うのは「何でも知っているかのような生意気な態度」を表す慣用語です。  なお、例文5の「~ふうをする」は「~様子や態度をする」という意味を表す慣用表現ですが、「~ふりをする」(→文型378)と混同しやすいので注意しましょう。→例題1) § 例文 § 1.その方は一見して学者風の好紳士でした。 2.利いたふうな口をきくな。 3.これ、どういうふうに(=どのように)して作ったの? 4.「それって、どこかで聞いたふうな(=ような)セリフだね」「ばれたか。実はある雑誌にあった言葉の受け売りなんだ」 5.あいつときたら、何でも知っているといったふうをして、鼻持ちならないったらありゃしない。 ★ 例題 ★ 1) あの係長は、部下(にとって/に対して)は偉そうな(ふう/ふり)をしている(わりに/くせに)、上役を見るとゴマをする嫌な奴だ。 2) Aさんは息子さん( )大学に合格したの( )(うれしい→     )たまらないといったふうだった。 (^^)前課の解答(^^) 1) 歩くと(→文型203)/思えない/びた(~ぶる→文型380) 2) 古/している(過去から今までずっと~)/から 378 *~ふりをする 名詞    :   の        + ふりをする 動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな>     ふりする -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 百恵:女性が酔っぱらいにからまれているのに、他の乗客は見て見ぬふりしていたのよ。私、腹に据え兼ねて・・・。 真理:どうしたの? 百恵:「いい加減にしなさい」って怒鳴ってやったの。 李 :勇敢だねえ。で、周りの男連中は? 百恵:寝たふりをしてたわ。最低よ! ♯ 解説 ♭  「ふり」は元々、動作・表情・しぐさを表す名詞です。   人のふりみて、わが身を直せ。   なりふりかまわず  しかし、この「~ふりをする」は「(本当はそうではないのに)意図的に~ような様子を装う」という意味を表す文型になります。偽りの姿・様子・態度を意味しますから、いい意味で使われることはありません。   知っているのに、知らないふりをする。   知らないのに、知っているふりをする。 § 例文 § 1.酔ったふりをして、女性にエッチなことをする。 2.嫌いなふりして実は好き、女心のまか不思議。 3.彼女はいつも忙しそうなふりをして、僕と顔を合わせても挨拶もしようとしない。 4.山で熊に出会ったら、死んだふりをしろというのは、日本だけの話ではなかった。 5.実際はお転婆娘なのに、人前ではおとなしいふりをするのを「猫をかぶる」と言う。 ★ 例題 ★ 1) 彼は勉強をしている(ふう/ふり)をし(ながら/がてら)、実は彼女にラブレターを(書いた/書いていた)。 2) 部屋にいるのに(いる→   )ふりをして、電話( )(出る→    )としない。 (^^)前課の解答(^^) 1) に対して/ふう/くせに(=非難の「~のに」→文型070) 2) が(従属句の主語)/が(形容詞文)/うれしくて(→文型183) 379 *~ぶりに/*~ぶりだ/~っぷり 期間を表す数詞・名詞: ×  +  ぶりだ       ・                   ぶりに                   ぶりの + 名詞 動詞      ;[ます]形  +  っぷり/ぶり   ・ 一部の名詞   : ×       っぷり/ぶり -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :久しぶりに新緑が見たくなったなあ。家族そろって北アルプスに行こうよ。 良子:だったら会社の帰りに緑の窓口に寄って、切符を予約してきてよ。特急で長野まで九十分足らずよ。 李 :峠の釜飯も何年ぶりかなあ。新特急の走りっぷりも見たいけど、在来線が廃止されたのは残念だよ。 ♯ 解説 ♭  接尾語「~ぶり」には二つの用法があります。「期間+ぶり」は、「~の時間が経過した後に、~する」という意味を表します。「一年ぶり・三カ月ぶり…」や「久しぶり」など、一番よく使われる「~ぶり」の用法です。  これ以外に「ぶり」(「~っぷり」)は名詞や動詞の[ます]形に接続して、例文4~5のように様子や状態を表します。慣用的に決まった言い方なので、語彙として覚えた方がいいでしょう。主な用例を挙げておきます。名詞:枝ぶり・話ぶり・羽振り・男っぷり…動詞:話しっぷり・飲みっぷり・食べっぷり・走りっぷり・変わりぶり・驚きぶり… § 例文 § 1.いやあ、しばらく。君と会うのは何年ぶりだろう。 2.恋人との三年ぶりの再会に、私の胸はときめいた。 3.忙中閑あり、久しぶりに温泉にでもつかって、骨休めといこうじゃないか。 4.十年ぶりだが、君は相変わらず飲みっぷりがいいね。 5.久方ぶりに大学時代の友人と飲んだが、相当羽ぶりがいいのか、自信たっぷりの話しっぷりだった。 ★ 例題 ★ 1) 私が中国を訪れたのは十年(ずつ/ぶり/毎)のことですが、(それにしては/それにしても)その(変わる/変わり)ぶり(に/で)驚きました。 2) 最近は(忙しい→     )、ゆっくり新聞を読んだ( )は一週間( )( )のことだ。 (^^)前課の解答(^^) 1) ふり/ながら(「~がてら」は付帯行為→文型038)/書いていた 2) いない/に/出よう(→文型441) 380 ~ぶる 名詞    :    ×     +  ぶる 形容詞の語幹:<イ形ー[い]>        <ナ形ー[な]> -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :ミセス弁論大会で入賞とは素晴らしいね。君のスピーチのどこが評価されたんだろうねえ? 良子:若い世代への期待を、先輩ぶったり偉ぶったりしないで、肩の力を抜いて話したのが評価されたみたい。 李 :その自然体が君らしいね。それに年増女の魅力で男性審査員の票を集めたのかもね。あっ、にらまれた! ♯ 解説 ♭  接尾語「~ぶる」は名詞や形容詞の語幹について、「わざと~ようにふるまう」という意味を表す自動詞を作ります。話者の嫌悪感が強く現れる表現です。  よく使われるものを以下に挙げておきます。名詞 :学者ぶる・聖人ぶる・かわい子ぶる・金持ちぶる・お嬢さんぶる・     いい子ぶる…形容詞:上品ぶる・偉ぶる・賢ぶる・高尚ぶる・驕り高ぶる・深刻ぶる・悪ぶる・     利口ぶる… § 例文 § 1.何だ、あいつ、かわい子ぶっちゃってよ。 2.驕り高ぶる権力者に、今こそ目に物を見せてやる。 3.聖人君子ぶった奴ほど、腹の中が汚い奴が多いんだ。 4.あいつは教師の前ではいつもいい子ぶっているが、そのくせ裏に回っては弱い子をいじめている。 5.悪ぶるのはやめにしなよ。しょせんお前は、本物の悪にはなれないよ。 ★ 例題 ★ 1) たかが女(に/が)ふられた(ほど/ぐらい)で、そんなに(深刻な/深刻)ぶるなよ。俺なんか、(ふる/ふられる)相手もいないんだから。 2) この辺りは高級住宅街で(上品だ→   )ぶった奥さんが多く、とても(つき合う→    )(きれる→    )。 (^^)前課の解答(^^) 1) ぶり/それにしても(→文型316)/変わり/に(感情Vの理由) 2) 忙しくて(理由の「て」)/の(行為→文型354)/ぶり 381 ~分/~分には 名詞    :    の     +  分    ・ 動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな>    分には                     分なら 数詞    :    ×     +  分    ・                     分する -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 魚屋:今日は開店3周年につき、出血大サービスだよ 良子:安い分には、いくら安くてもかまわないわ。でも、この魚、生きはいいんでしょうね。 李 :もちろんさ。今朝、魚市場で仕入れたばかりだよ。 良子:三人分にはちょっと多いけど、このまぐろの中トロ、もらうわ。それから、このイカも頂戴。 ♯ 解説 ♭  「分」は「部分・分け前・本分・身分・程度・情況」などを表す多義語ですが、この「~分」は用法的には大きく二つに分かれ、ひとつは「部分・分け前」を表し、もう一つは「程度・様子・情況」を表します。  また、例文4、5のように「~分には/~分には」の形も使われ、「(~だけ/~程度)なら」という意味を表します。→例題1)  その他、「四分の一」と言った使い方や、「分に応じて」「分を守る」「己の分を尽くす」などの「本分・責任・身分・地位」の意味で使われる慣用的な言い方があります。 § 例文 § 1.このケーキ、四等分したよ。これは僕の分だ。 2.とりあえず一ヶ月分の薬を入れておきますが、使った分だけお支払いくだされば結構です。 3.彼は口は悪いが、その分、根が正直なんだよ。 4.この分なら明日はたぶん晴れるだろうが、念のため、自分の分の雨具は用意しておくように。 5.パソコンは性能がいいに越したことはないが、ワープロや電子メールに使う分には、古い機種で事足りる。 ★ 例題 ★ 1) 私に言う分(では/には)かまわないが、君の口のきき方は他の人(では/には)誤解を与え(兼ねる/兼ねない)よ。 2) 見る分( )( )さしつかえない( )、くれぐれも商品( )は手を触れないように。 (^^)前課の解答(^^) 1) に(受身文)/ぐらい(低い程度)/深刻/ふられる(受身文) 2) 上品/つき合い(~きる→文型067)/きれない(とても~ない) 382 *~べきだ/*~べき/~べし 動詞:原形  +  べきだ           べし           べき + 名詞 (注:「する」は「→するべきだ/→すべきだ」の両形がある ) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :やるべきことが山積みで、何から手をつけたらいいのか、頭が痛いなあ。 良子:何もかも自分でやろうと思わない方がいいわよ。一人で背負い込むのは、あなたの悪い癖よ。働くべき時は働き、休むべき時は休むというけじめをつけるべきよ。 李 :そうだなあ、我ながら嫌な性格だ。 ♯ 解説 ♭  「~べきだ」(「~べし」は文語)は、社会通念上「~するのが当然だ/適切だ」という判断を表す文型で、当然から義務へ、更に「帰るべき家もない」のように唯一可能な選択へと意味は広がります。当然・義務の用例は「~なければならない」と用法が重なりますが、「~べきだ」は話者の意志に無関係な一般論ですから、自分自身がそうしなければならない行為には使えません。→例題1)   もう遅いので、私は    ○帰らなければならない。    ×帰るべきだ。   サラリーマンは雪で通勤電車が止まった日でも、会社に     行かなければならない。<強制されている行動・義務>     行くべきだ。     <社会のルール・建て前> § 例文 § 1.君が悪いんだから、四の五の言わず、謝るべきだ。 2.リーダーぶるのはいい加減にしな。人にあれこれ指図する前に、まず、自らやってみせるべきだ。 3.すべからく、上官の命令には従うべし。 4.打つべき手は全て打った。あとは天命を待つのみだ。 5.まだ死ぬわけにはいかない。やるべきことが残っている。 ★ 例題 ★ 1) 今日は子供の誕生日(で/だから)、早く(帰らなければならない/帰るべきだ)から、悪いが先に(失礼して/失礼させて)もらうよ。 2) (座る→    )たまえ。君の留学( )先立って、話しておく(べし→   )ことがある。 (^^)前課の解答(^^) 1) には/には/兼ねない(→文型043/~兼ねる→文型044) 2) には/が(逆説)/に(対象の「に」:~に手を触れる) 383 ~べきだった/~べきではなかった/~ばよかった 動詞:原形       +  べきだった                べきではなかった                べきじゃなかった<口> 動詞:仮定形<~ば>  +  よかった -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:適当に切り上げたら?夕食の時間よ。 李 :やった!ついにホームページ完成したぞ!もう少し画面を見やすくするべきだったかなあ。 良子:ホームページを開いて、一体何を発信するの? 李 :中国人として日本で思ったこと感じたことさ。 良子:日本に残るべきではなかったなんて書かないでよ。 ♯ 解説 ♭  「~べきだ」は「~するのが当然だ/適切だ」を意味しますが、「~べきだった/~べきではなかった」と過去形になると、「~すべきことをしなかった/~してはならないことをした」という過去を振り返って反省する表現になります。  類義表現に「~ばよかった」(→文型383)がありますが、失望や残念と言った後悔の感情が強く現れる表現です。一方、「~べきだった」にはより理性的に過ちを認める語感があります。   もっと勉強すればよかった<後悔>   もっと勉強するべきだった<反省> § 例文 § 1.嫌なら嫌だと、最初から言うべきだったんだ。 2.日本はドイツ並みにきちんと戦争の総括をするべきだった。 3.当てにした俺が馬鹿だった。君になんか相談するべきではなかったよ。 4.受験に失敗して泣くぐらいなら、もっと勉強すればよかったんだ。 5.思えばこの人生、ああすればよかった、こうすればよかったと後悔することばかりだ。 ★ 例題 ★ 1) こんなことに(なったら/なるんだったら)、彼に(やる/やらせる)べき(だった/ではなかった)。 2) 今更こうすべき(だ→    )、ああすべき(だ→    )と(嘆く→   )もはじまらない。 (^^)前課の解答(^^) 1) で(理由並列)/帰らなければならない/失礼させて(→文型102) 2) 座り(~たまえ→文型182)/に(~に先だち→文型311)/べき 384 *~べきではない/~べからず/~べからざる 動詞:原形  +  べきではない           べきじゃない<口>           べからず           べからざる + 名詞 -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 部長:最近の通貨不安で、アジアの中でもこれだけの価格差が生じている事実は、ゆめゆめ見逃すべきではないね。 課長:変化のあるところに儲けの種があることも、忘れるべからずですね。この機に乗じて海外進出すべきでは? 部長:朝から当たるべからざる勢いだね。でも当社のべからず集に、浮利を追わずとあるのを御存知かな。 ♯ 解説 ♭  「~べきではない/~べからず」は「~べきだ/~べし」(→文型 382)に対応する否定表現で、「~てはならない」と同じ禁止の意味を表します。いずれも個人的な判断ではなく、社会通念上許されないという判断です。「~べからず」は今日では書面語ですが、「~するな」という禁止命令に近い表現になります。  また、「~べからず」の連体形が「~べからざる」で、「~べからざる+名詞」は「~てはならない+名詞」と同じ意味を表しますが、書面語で改まった会話の場でしか使われないでしょう。 § 例文 § 1.何事も日々の積み重ねをおろそかにすべきではない。 2.他人のいいところを見るべきであって、あら探しをすべきではない。 3.初心、忘るべからず。 4.関係者以外立ち入るべからず。 5.今日の社会では、コンピューターは欠くべからざるものとなっている。 ★ 例題 ★ 1) この種の言論(に対する/に関する)暴力や脅迫は、民主主義社会(にあって/について)は許す(べからず/べからざる)行為である。 2) アジア諸国は、互いに(助ける→   )合うべきであり、(争う→   )合う(べきだ→      )。 (^^)前課の解答(^^) 1) なるんだったら/やらせる(使役文)/できではなかった 2) だった/だった/嘆いて(~てもはじまらない→文型201) 385 ~べく~/~べくもない 動詞:原形  + べく ~ する  ・          べくもない    ・ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 課長:今回の工事は売上げ目標を達成すべく、採算面の不安はあったが受注した。のるかそるかの大博打だ。 佐藤:工期の短縮がポイントになると思います。過度の利益は期待すべくもないですが。 李 :しくじったら目も当てられませんが、一か八か、やってみましょう。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」です。 ♯ 解説 ♭  「べし」の連用形が「べく」で、「(当然しなくてはな
相簿設定
標籤設定
相簿狀態