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日本語表現文型辞典 [マ行]

397 ~間 名詞:     の      +  ま(間) 動詞:原形/ない形/ている形    ま(間)に                   ま(間)の + 名詞 -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:田舎の母が驚いていたわ。ちょっと見ない間に、小平がずいぶん大人びてきたって。 李 :それにしても君の御両親、この一、二年の間にめっきり老け込んだなあ。 良子:私たちも、あっという間にお爺さん、お婆さんよ。 李 :いつの間にか子供は育ち、いつの間にか親は歳とる。 ♯ 解説 ♭  「間」は「あいだ」と読むときと、「ま」と読むときがあります。「あいだ」は比較的長いと感じる時間・期間に使います。「ま」は隙間(空間)や合間(時間)を意味しますから、心理的にはあわただしく短いと感じる時間や瞬間、或いは暇や都合が<いい/悪い>と思う合間を表します。例えば「しばらく見ない間(あいだ/ま)に大きくなったね」のようにどちらも使える例がありますが、話者が会わなかった時間をどう感じているかの違いがあります。  なお、常に「ま」と読まれる「(まだ)~間がある/~する間も惜しむ/間を見て~する/見る間に~する/~して間もない/間もなく~する/~する間もない/いつの間にか/瞬く間に/あっと言う間に」や、慣用表現の「間がいい/間が持たない/間が抜ける/間が悪い/間に合う/間に合わない/間を持たす/間をおく」などは、そのまま語彙として覚えた方がいいでしょう。 § 例文 § 1.私が席を外しているまに、誰か来客があったらしい 2.最近は忙しくて、新聞を読むまもない。 3.うるさい妻は出かけているし、のんびり酒でも飲みながら、鬼の居ぬまの洗濯といこう。 4.彼は寝るまも惜しんで勉強し、ついに念願の大学に合格した。 5.その最新ソフトは店頭に並べるや否や、瞬くまに売り切れた。 ★ 例題 ★ 1) この夏休みの(あいだ/ま)に、(あいだ/ま)を見て、里帰り(する/しよう)かと思っています。 2) 子ども( )(寝る→     )間に、ちょっと買い物( )行ってくるわ。 (^^)前課の解答(^^) 1) ほんの/ばかり/だけ 2) から(→文型048)/もの(慣用)/見せた(→文型197) 398 *~まい/*~まいと思う/~まいとする 動詞:五段動詞ー 原形  +  まい     ・    一段動詞ー [る]    まいと思う  ・                 まいとする  ・ (注:「する」は「するまい/すまい」の両形) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 部長:豊かな時代に育った君たちには想像がつくまいが、僕たちの世代には、口に入る物なら何でも食べた時代があったのだよ。芋粥に野の草を入れて食べたりね。 李 :中国で日本のテレビドラマ「おしん」が放映されたときは、大変な反響でした。 部長:それだって、ほんの七、八十年前のことだよ。 ♯ 解説 ♭  「~まい」は動詞の未然形「~(よ)う」の否定形です。意味は意志と推量に分かれますが、物が主語の自動詞や状態動詞(ある・いる・できる・わかる・要る)や可能形に「~まい」がつくときは、常に否定推量です。   絶対タバコは吸うまい。 ≒ 絶対タバコは吸わないつもりだ。<意志>   たぶんタバコは吸うまい。≒ たぶんタバコは吸わないだろう。<推量>  なお、「~まいと思う」と「~まいとする」には「思う」と「する」の違いがあります。単なる心理や気持ちを述べるのなら「~まいと思う」で、「~しないように意識的に努力している」のなら「~まいとする」です。例えば「笑うまいとする」は笑いたい気持ちをじっと我慢しているのですが、「笑うまいと思う」は単なる今の気持ちです。これは「~(よ)うと思う」と「~(よ)うとする」の関係でも言えることです。 § 例文 § 1.彼が会社の金を使い込んでいたなんて、まさかそんなことはありますまい。 2.嘆いても詮ないことだ。今更くよくよ考えまい。 3.もう君には何も言うまい。好きなようにするがいい。 4.親に心配をかけまいと思い、何も話さないでおいた。 5.知られまいとして隠そうとすると、かえって知られてしまうものだ。 ★ 例題 ★ 1) 決して(怒ろう/怒るまい)と思ったが、息子の顔を見ると我慢(できぬ/できず)、(つい/うっかり)大声で怒鳴りつけてしまった。 2) 大の男を絞め殺すなん( )ことは、女・子供に(する→    )ようなことでは(ある→   )まい。 (^^)前課の解答(^^) 1) あいだ/ま/しよう(「~(よ)う+と思う」→文型441) 2) が/寝ている/に(V〔ます〕形+に行く) 399 ~まくる 動詞:[ます]形 + まくる -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 山田:若い頃はジャンルかまわず聴きまくったけど、結局、今は演歌に落ちついたよ。さあ、もう一曲、歌おうか。 李 :君みたいにひっきりなしに歌いまくってると、のどを傷めるよ。少しは喉を休ませなきゃ。 山田:演歌を歌ってると、懐かしさがこみ上げてくるんだなあ。なぜか匂いや色がついてることもある。 ♯ 解説 ♭  補助動詞「~まくる」は多くの意志動詞と結びついて、「(同じ動作を)繰り返し繰り返し、しかも激しくする」という意味を表します。この表現を更に強調したのだ「書いて書いて書きまくる」のように「~て~て~まくる」という形です。   飲む→飲みまくる→飲んで飲んで飲みまくる   遊ぶ→遊びまくる→遊んで遊んで遊びまくる  ただし、この「~まくる」は人の意志動作にしかつきませんから、自然現象や生理現象には使えません。   降る→×降りまくる <自然現象>   笑う→×笑いまくる <生理現象> § 例文 § 1.あいつは会議の間中、一人でしゃべりまくっていたよ。 2.吹きまくる強風で屋根がわらは飛び、電柱もなぎ倒された。 3.その指名手配された犯人は全国を逃げまくったが、ついに御用となった。 4.私は長年の間、心に暖めてきたことを、無我夢中で書いて書いて書きまくった。 5.彼は阪神大震災の実状を伝えたいと、寝食を忘れて現場写真を撮りまくった。 ★ 例題 ★ 1) 彼は会議の(ま/あいだ)、ひとりで(しゃべる/しゃべり)(抜いて/まくって/切って)いた。 2) 会社のため( )思い、がむしゃらに(働く→    )まくってきたが、ふと寒い風が心( )吹き抜けた。 (^^)前課の解答(^^) 1) 怒るまい/できず(→文型121)/つい(「うっかり」は不注意) 2) て(「~なんて」と「~なんか」→文型274)/できる/ある 401 ~まして/~ませんで/~ませ 動詞:[ます]形  +  まして   ・              ませんで              ませ    ・ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:今日は大したおもてなしもできませんで。 佐藤:いえいえ、こちらこそ、お休みのところを二人して押しかけ、そのうえ二人のことで相談にも乗っていただきまして、ありがとうございました。じゃ、これで。 李 :心配することはないよ。僕たちも後で振り返れば、取り越し苦労に過ぎなかったことばかりだよ. ♯ 解説 ♭  動詞の「て形」には「~まして」の形もあり、敬語と結びついた丁重な会話表現に使われます。また、「~ますので/~ましたら」のように、「丁寧体(「ます」形)+から/が/けれど/し/たら/ので/のに」などの形も使われます。  「いらっしゃる→いらっしゃいます/くださる→くださいます/おっしゃる→おっしゃいます」のように「~ります→~います」へと変化することや、「いらっしゃいませ」のような「~ませ」は初級で学んでいますが、「~につきまして/~に対しまして/~にとりまして/~に関しまして/~をめぐりまして」など「ます」形の格助詞も多く使われることをつけ加えなくてはならないでしょう。丁重な敬語体会話ではどれも大切な表現となります。  注意してもらいたいのは、「~てください→×~ましてください/~たほうがいい→×~ましたほうがいい」などの形はなく、助動詞関係では丁寧体は使われないことです。 § 例文 § 1.明けましておめでとうございます。 2.いらっしゃいませ。御注文は何になさいますか。 3.是非、私どもの宅にもお立ち寄りくださいませ。 4.せっかくお越しいただきましたのに、主人はあいにく留守にしておりまして。 5.どうしても抜けられない会議がございまして、せっかくの御招待ではございますが、またの機会にと。 ★ 例題 ★ 1) 毎度お引き立て(もらい/いただき)まして、ありがとうございます。またのおいでを(待って/お待ちして)(います/おります)。 2) 社長はまもなく戻って(参る→    )ので、どうぞお(かける→   )になってお(待つ→   )ください。 (^^)前課の解答(^^) 1) まじき/見ぬ/ふり(→文型378/慣用語「見て見ぬふりをする」) 2) と/まじき/許し(~難い→文型034) 402 *~まで ・/*~までに/*~までで 時・場所・数量を表す語: ×    +  まで   ・ 動詞         : 原形      までに  ・                      までで  ・ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :ここまで来たら、頂上まで後わずかだ。この分だと、日暮れまでには山小屋に着くだろう。 小平:お父さん、見て!夕焼けが始まったよ。それにしても、お母さん、遅いねえ。まだ、あんな下にいる。 李 :お母さんが追い着くまで、ここで待っててやろうよ。 良子:はあはあ、なんて薄情な人たちなんでしょ。 ♯ 解説 ♭  「~まで」の格助詞の用法で、数量・時間・場所を表す語と結びついて、終点や限界点を表します。「~遅くまで/~近くまで」のような慣用的言い方がありますが、そのまま覚えてください。→例題2)  問題は時を表す語と結びついたときの「~まで」と「~までに」の違いですが、下の図のように、「~まで」はその時刻までずっと継続した動作を表し、「~までに」はその時刻の前に完了した動作を表します。     図あり   なお、「~までで」は期限を表し、後ろには「やめる・終わる・締め切る・打ち切る」などの動作の終了を表す動詞が来ます。→例題1) § 例文 § 1.ここまで来たら、もうひと安心だ。 2.シャボン玉飛んだ。屋根まで飛んだ。屋根まで飛んで、壊れて消えた。(童謡) 3.授業は七月の二十日までで、二十一日から夏休みが始まる。 4.「十時までに来られる?」「その頃まで会議が長引いているとすると無理だけど、でなければたぶん大丈夫」 5.私が戻って来るまで、ここで待っていてください。 ★ 例題 ★ 1) この店は十一時(まで/までに/までで)閉店と(します/なります)ので、オーダーがございましたら、十時半(まで/までに/までで)お願いします。 2) 隣の部屋が夜(遅い→    )まで(うるさい→     )、明け方(近い→   )まで眠れなかった。 (^^)前課の解答(^^) 1) いただき(謙譲語)/お待ちして(→文型019)/おります(謙譲語) 2) 参ります(謙譲語)/かけ(尊敬形→文型019)/待ち(→文型019) 403 *~まで/*~までに/*~までになる 名詞    : ×         +  まで 動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな>     までに までになる -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:「くそばばあ」なんて言ったのよ。どこまで親を馬鹿にするつもり。今日という今日は堪忍袋の緒が切れたわ。今度そんな口を利いたら、出て行ってもらうわよ。 李 :そこまで言わなくてもいいんじゃないか。小平、言っていいことと悪いことがあるぞ。そのことがわかるまで、しばらくそこで正座して反省していなさい。 ♯ 解説 ♭  「~まで」の副助詞の用法で、事態がどの程度まで達しているかを表しています。「~ほど」(→文型392)も程度を表しますが、「~まで」は程度の最終段階を表すのに対し、「~ほど」は程度の例示や形容です。   足が痛くなるまで(・ほど)歩いた。   納得がいくまで(×ほど)調べる。  上の例はどちらも使える例ですが、「~まで」は足が痛くなった段階で歩くのをやめていますが、「~ほど」は歩いているときの程度を形容しています。下の例は「~ほど」が不自然です。逆に、「~まで」が使えないのが次の例です。→例題1)   死ぬほど(×まで)驚いた。   目の玉が飛び出すほど(×まで)高かった。 § 例文 § 1.喉元まで出かかった言葉だったが、思いとどまった。 2.結果がどうなるかはともかく、自分が納得がいくまでやってみたいんだ。 3.その検事は恐ろしいまでに頭が切れる男だった。 4.彼と碁の対戦をしたが、全く歯が立たず、完膚なきまでに打ちのめされた。 5.日本では1910年代の終わりには、99%の児童が学校教育を受けるまでになっていた。 ★ 例題 ★ 1) 一人前に寿司が握れる(ようにする/ようになる)(まで/ほど)には、短くても数年の修行(を/が)要する。 2) 彼はわずか一年( )、新聞ばかりか明治文学まで(読む→   )こなせる( )( )に日本語が上達した。 (^^)前課の解答(^^) 1) までで/なります(「~する」は意志行為)/までに 2) 遅く/うるさくて(理由の「~て」)/近く 400 ~まじ/~にあるまじき/~としてあるまじき 動詞:原形  +  まじ             ・           まじき + 名詞 名詞: ×  +  にあるまじき + 名詞    ・           としてあるまじき + 名詞 -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 課長:部下としてあるまじき失礼な発言だ。即刻取り消したまえ。 李 :管理職にあるまじき無責任な態度だと思いましたので、包み隠さずに自分の意見を述べたまでです。 百恵:これで彼はしばらく冷や飯ね、ああ、すまじきものは宮仕え。 ♯ 解説 ♭  「~まじ」は「~まい」(→文型398)などの意味を表した古語ですが、現代においては「~てはならない」という意味の禁止表現が書面語として残っているだけです。この「~まじ」は「~べきではない/~べからず」(→文型384)と同義語になります。   政治の不正を 許すまじ。    <書面語・古語>          許すべからず。  <書面語・古語>          許すべきではない。          許してはならない。  なお、「~として許されない」の意味で使われる「~にあるまじき+名詞/~としてあるまじき+名詞」が口語として残っていますが、改まった場面でしか使われないでしょう。 § 例文 § 1.ああ、許すまじ原爆を。 <広島反戦歌の一部> 2.公務員にあるまじき収賄事件が、又しても発覚した。 3.患者を人体実験に使うなど、医者としてあるまじき行為だ。 4.暴力で国家を転覆しようとするのは、法治国家にあるまじき犯罪だ。 5.相手の弱みを利用して恐喝まがいのことをするなんて、警察官としてあるまじき行為だ。 ★ 例題 ★ 1) 教育者としてある(まじ/まじき)体罰を、見て(見ず/見ぬ)(ふう/ふり)をしてきた学校側の責任を見過ごすことはできない。 2) 人間( )してある(まじ→    )、また(許す→   )難い犯罪は、何と言っても子供の誘拐だ。 (^^)前課の解答(^^) 1) あいだ(「ま」と「あいだ」→文型397)/しゃべり/まくって 404 ~まで/~までして/~てまで 名詞・名詞+格助詞: ×  +  まで 動詞       :原形  +  までして 動詞       :て形  +  まで -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:家に帰ってまで、会社の仕事はしないでほしいわ。 李 :やりかけの仕事があると、喉に物がつかえてるみたいで、気持ちが悪いんだよ。 良子:そんなにまでしなくちゃいけないの。あなたもどこかの猛烈社員に似てきたわねえ。 李 :君にまでそんなことを言われては、立つ瀬がないよ。 ♯ 解説 ♭  「~まで/~までして/~てまで」は、程度を表す「~まで」(→文型403)と一連のものですが、程度が極端に達していると感じたとき使われます。  例文2、3のように「~さえ/~すら」(→文型100)と置き換えられる場合も多いでしょう。しかし、「~さえ/~すら」は「~もそうだから、その他はもちろん~」という意味ですが、「~まで」は「だんだん程度はひどくなり、最後には~も~」と最終段階を表しますから、例文4、5のように「~さえ/~すら」を使うと不自然になる例が生じます。逆に「~さえ/~すら」が使えて「~まで」が使えない場合も生じます。それが次の例です。   忙しくて新聞を読む時間さえ(×まで)ない。   歩いてさえ(×まで)5分で着くところ § 例文 § 1.毒を食らわば皿まで。(ことわざ) 2.まさか君が、あんな奴とまでぐるになっていたとは思いもしなかったよ。 3.夢にまで見るほど彼女のことが脳裏に焼きついて離れない。 4.いくら生活に困ったとは言え、盗みまでしでかすとは、  呆れ果ててものも言えない。 5.そんな汚い金を使ってまで、代議士になりたがる奴の気が知れない。 ★ 例題 ★ 1) 家庭生活を犠牲(になって/にして)(さえ/まで)出世したいとは(思う/思わない)。 2) 親の反対を(押し切る→     )まで結婚(する→   )二人が、半年( )離婚とは予想もしなかった。 (^^)前課の解答(^^) 1) ようになる(状態変化→文型446)/まで/を(「要する」は他V) 2) で/読み(~こなす→文型167)/ほど(「まで」は重複する) 405 ~までだ/~までのことだ これ・それ・あれ: ×   + までだ 動詞      :普通形    までのことだ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :準備しないうちに昇級試験の前日になってしまったが、いつものように一夜漬けをするまでさ。 山田:じたばたしたって始まらないし、カラオケにでも行かないか。駄目なら駄目で、また受け直すまでのことだ。 李 :それは悪魔の甘いささやきだよ。行くべきか行かざるべきか、それが問題だ。 ♯ 解説 ♭  「~までだ/~までのことだ」は例文1~3のように、「それだけで、それ以外のことは考える必要はない/何の問題もない」という意味を表します。「~までだ」の強調表現が「~までのことだ」です。  これは「~だけ」(→文型131)とも共通する限定の用法で、動詞の原形と結びつくときは最終選択・結論や決意を、完了形(「た」形)と結びつくときは事情や理由を強調することが多いでしょう。   タクシーがなければ、歩いて帰るまでだ(≒だけだ)。  また、例文4の「これまでだ」や、例文5の「~たら、それまでだ」(→文型369)のように「これ・それ・あれ」と結びつくときは、「それでおしまいだ」という意味を表します。これは「(これ・それ・それ)で万事休す」という慣用語を使っても表せます。 § 例文 § 1.あなたがやれと言ったから、やったまでのことです。 2.仮に今回失敗しても、また一からやり直すまでだ。 3.駄目でもともと、やってみるよ。うまく行かなかったら、その時また考えるまでのことさ。 4.銀行から借り入れができないとなると、万事休すだね。会社もこれまでだ。 5.短気は損気。いくら上司に頭にきても、会社を辞めてしまったらそれまでだよ。 ★ 例題 ★ 1) 「珍しいね、何(か/が)用事?」「いや、近くに(来たついでに/来がてら)(寄る/寄った)までです」 2) 私は当然のことを(する→   )までの( )( )で、お礼なんて(言う→    )と、かえって恐縮します。 (^^)前課の解答(^^) 1) にして(「~を~にする」)/まで/思わない 2) 押し切って/結婚した/で(期限の「で」) 406 *~まま/*~ままの/*~ままに~する 名詞: の  +  まま ~ する 動詞:普通形    ままで           ままだ           ままの + 名詞           ままに ~ する -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :君が使っていた部屋は、今でもそのままになっているね。君の御両親の気持ちがわかる気がするよ。 良子:何もかも子供の時のままで、妙な気分になるわ。 李 :わらぶき屋根に広い庭。そして君が小平と並んで昼寝してる姿は、なかなか絵になっていたよ。帰る故郷があるだけでも、小平は幸せだと思うな。 ♯ 解説 ♭  「まま」は「元と同じ状態」というのが原義ですが、例文1~3のように、名詞や動詞の完了形(「た」形)や否定形(「ない」形)と結びつくときは「~の状態を変えないで」という意味を表します。   座ったまま話す。   そこは昔のままの風景が残っていた。  また、用例としては多くありませんが、例文4、5のように動詞の原形と結びつくと、自然のなりゆきや感情に身を任せて従うという意味を表します。   風の吹くままに旗が揺れている。   命令されるままに動く。 § 例文 § 1.日本の家は、靴を履いたまま上がってはいけないよ。 2.報告書には私見を加えず、見たまま聞いたままを、ありのままに書いてくれ。 3.鍵をかけないまま、一体どこに行ったんだろう。不用心ったらありゃしない。 4.足の向くまま、気の向くままに、地球を歩いてみたい。 5.友人に勧められるままに生命保険に入ったが、なんとその保険会社が倒産してしまった。 ★ 例題 ★ 1) 日本料理は、素材の味をその(まま/ように)(生きる/生かす)ところに(だけ/こそ)、その特徴があります。 2) いくつ( )気づいた点を、(思いつく→     )まま(話す→    )みます。 (^^)前課の解答(^^) 1) か/来たついでに(→文型163/~がてら→文型038)/寄った 2) した/こと/言われる(受身文:~が~に言われる) 407 見るからに~そうだ 見るからに~ 動詞 : [ます]形    + そうだ        形容詞:<イ形ー[い]>    そうな + 名詞            <ナ形ー[な]>    そうな + 動詞 (注:様態の「~そうだ」には名詞接続の形はない) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 百恵:あの係長ときたら、部下には上司の悪口を言ってるくせに、上司にはおべんちゃらばっかり! 真理:見るからにやりそうな顔つきね。でも、中間管理職の苦しい胸の内もわかってあげたら? 百恵:こちらだっておごってもらいながら、裏で舌を出してるんだから、どっちもどっち、似たようなものかも。 ♯ 解説 ♭  「見るからに~そうだ」は「一見して、すぐ~と感じる」という意味を表します。この様態の「~そうだ」は視覚による判断を表しますが、同じ意味を「一目で~とわかる」を使っても表すことができるでしょう。  見るからに おいしそうだ。     <終止形>        おいしそうなリンゴだ。 <連体形>        おいしそうに食べている。<連用形> § 例文 § 1.見るからにおいしそうな料理だなあ。よだれがでちゃうよ。 2.見るからに一雨ありそうな雲行きになってきた。 3.まるまる太っていて、見るからに健康そうな男の赤ちゃんだ。 4.孫たちに囲まれて、おじいさんは見るからにうれしそうだった。 5.よほど時間を持て余しているのか、彼は見るからに退屈そうにあくびをしていた。 ★ 例題 ★ 1) その子は見る(からに/からして)(人なつっこい/人なつっこ)そうなそうな顔(が/を)して僕を見ていた。 2) 見るから( )お金が(ある→    )そうな豪邸だが、一体どんな人が(住む→      )んだろう? (^^)前課の解答(^^) 1) まま/生かす(他V)/こそ(「こそ」は前の語を強調→文型077) 2) か/思いつく/話して(→文型197) 408 *~みたいだ/*~みたいな/*~みたいに 名詞    :    ×     +  みたいだ 動詞・形容詞:普通形<ナ形ー×>    みたいな + 名詞                     みたいに -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 真理:「これだから妊婦は使い物にならない」なんて陰口を叩かれても、働き続けるしかないみたいだわ。 百恵:決して無理しちゃ駄目よ。体調を崩すより、馬鹿なおじさんたちに悪口を言われてる方がましよ。 真理:仕事と子育てを両立させるというのは、生半可なことではできないわね。 ♯ 解説 ♭  「~みたいだ」は「~ようだ」と同じ意味を表す口語表現で、子どもや女性が多く使います。例文1、2のように比況、例文3のような例示、例文4、5のように推量判断を表す「~ようだ」は、どれも「~みたいだ」に置き換えることができます。しかし、名詞とナ形容詞の時の接続の仕方が違いますから注意しましょう。   雨 みたいだ  元気 なようだ     のようだ     みたいだ  ただし、下例のように「~ように」が状態変化、目的、既に述べた内容、依頼、願望を表すときは、「~みたいに」が使えません。   やっと歩けるようになった。     <状態変化>   わかるように話してください。    <目的>   今まで述べてきましたように・・・。 <内容指示>   遅刻しないようにしてください。   <依頼>   一日も早くご回復なさいますように。 <希望・願望> § 例文 § 1.そうやっていると、ふたりはまるで夫婦みたいだね。 2.彼女はまるで蚊の泣くみたいな小さな声で、「はい」と答えた。 3.あんたみたいな恥知らずには、今まで会ったことがないわ。 4.いくら電話してもつながらないから、どこかに出かけているみたいだよ。 5.その陶器は古いもので、かなり値段も張るみたいだった。 ★ 例題 ★ 1) 東京タワーの上から見ると、民家がマッチ箱(の/×)みたい(に/な)小さく(見る/見える)。 2) ガス( )つかないと思ったら、私って(馬鹿だ→    )みたい、元栓( )閉めたままにしてたわ。 (^^)前課の解答(^^) 1) からに/人なつっこ(様態の「そうだ」)/を(→文型466) 2) に/あり/住んでいる(一般Vの原形は未来形) 409 *~向きだ/*~向けの/*~向きがある 名詞: ×  +  向きだ            ・           向きの + 名詞           向きに + 動詞・形容詞 動詞: 原形 +  向きがある          ・ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :そのセーターは色合いといい柄といい、若い女性向きだね。どう見ても君向きじゃないよ。 良子:ねえ、それどういう意味?もう私はおばんだとでも言いたいの? 李 :おいおい、そう向きになるなよ。僕はただ・・・。 良子:ただ何なのよ。はっきり言ってみなさいよ。 ♯ 解説 ♭  「~向き」は「~に適合している/~に適当だ」という意味を表します。ほとんど名詞に直接接続しますが、「若向き」のように形容詞につく例も少しあります。   このワインは甘口で女性に向く ・ このワインは甘口で女性向きだ  その他、「向き」には「動詞の原形+向きがある」の形で、「~嫌いがある」(→文型063)と同じように「~する傾向がある」を表したり、方面・方面の人を表す「御用の向きはなんですか/反対する向きが多い」などの用法もありますので、用例を例文に取り入れておきました。 § 例文 § 1.このスキーコースは勾配が急だから、初心者向きではない。 2.君はすぐかっとなる向きがあるから、教育者向きじゃない。 3.人には向き不向きがあるのだから、自分向きの仕事を見つけることが大切だ。 4.どうも日本人向きに作られた中華料理は、味が淡泊で本来の濃厚な風味を失う嫌いがある。 5.表向きは大衆向きのスナックのように見えますが、裏では盗品売買をしているという噂です。 ★ 例題 ★ 1) 「御用の(向き/向け)は何でしょうか」「(軽い→   )海外旅行(向き/向け)の鞄を探しているんです」 2) 外国人向き( )(やさしい→     )(書いた→     )日本語文法辞典はありませんか。 (^^)前課の解答(^^) 1) ×/に(連用形)/見える(自V) 2) が(自V)/馬鹿(ナ形)/が(自V) 410 *~向けだ/*~向けの/*~向けに 名詞: ×  +  向け(だ)           向けの + 名詞           向けに -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :この住宅は二世代向けに作られたものだそうだが、きめ細かな配慮が行き届いているね。 良子:床に段差がなかったり、手すりが多かったり、通路が車椅子でも困らないだけ広いのは老人向きね。 李 :これで家庭菜園ができる庭があれば言うことなしだが、そこまでぜいたくは言えないか? ♯ 解説 ♭  「~向け」は「~を特定の対象・目的とする」という意味の表します。この「~向け」は「~向き」(→文型409)と混同しやすいので注意しましょう。例えば、例文1~3は意味上どちらにも解釈できるので「~向け」も「~向き」も使えますが、例文4、5は「~向け」しか使えません。例えば、「成人向け<対象>エログロ・ビデオ」というべきところを「成人向き<適当>の エログロ・ビデオ」と使うと、エログロ・ビデオは成人にふさわしいという意味になってしまいます。→例題1) § 例文 § 1.この自動車はアジア市場向けの低燃費の小型車です。 2.このアニメ映画は子供向けと言うよりも、大人たちに向けて警告を発する作品だ。 3.若いお母さん向けの育児書が、飛ぶように売れている。 4.各政党の選挙向けの歯の浮くような宣伝は、聞いているだけでうんざりする。 5.メーカーは外国向けか国内向けかによって、製品のデザインも価格も変えるそうだ。 ★ 例題 ★ 1) 最近の子供(向け/向き)の漫画には、とても子供(向け/向き)とは(思わない/思えない)猥褻なものがある。 2) 若者向け( )(作る→     )音楽CDの中には、はっとする( )( )鋭い社会批判を含んだものがある。 (^^)前課の解答(^^) 1) 向き/軽くて/向き(「~向け」は対象→文型410) 2) に/やさしく/書かれた(非情の受身文) 411 ~目/~目にあう 動詞        :[ます]形     +  目(だ)   ・ 量や程度を表す形容詞:<イ形ー[い]>    目に            <ナ形ー[な]>    目の+名詞 数詞        :  × 感情を表す形容詞  :原形<ナ形ーな> +  目にあう  ・ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :今まで専務にちやほやしてた連中が、いざ更迭されると聞くや、手のひらを返したように見向きもしなくなった。人間も落ち目になると、嫌な目にあうね。 良子:「金の切れ目が縁の切れ目」ってわけね。 李 :専務にしてみれば、「泣きっ面に蜂」だね。 良子:「弱り目に祟り目」とも言うわ。よくある話よ。 ♯ 解説 ♭  「目(め)」は実に多くの用法を持っています。まず「~目に遭う」という形で、嫌な体験をするという意味を表します。また、「~め」には接尾語の用法があって、形容詞(ナ形容詞にはほとんどつかない)や一部の動詞について、「長め・短め・辛め・少なめ・多め・高め・安め・濃いめ・薄め・小さめ・大きめ・細め・太め・硬め・柔らかめ/派手め…」「上がり目・下がり目・落ち目・控えめ…」のように使われ、「少し/やや~程度・状態」を表します。更に数詞につくと、「一つ目・二番目・三度目・四軒目・五杯目・六本目・七枚目・いくつめ・何個目…」のように順番・度数を表します。その他にも、動詞の連用形(「ます」形)について「割れ目・境目・結び目・切れ目・変わり目・折り目・分かれ目・縫い目・つなぎ目…」のように境界を表します。 § 例文 § 1.一世を風靡したあの歌手も、今じゃ人気も下がり目だ。 3.人参は小さめ、じゃがいもはやや大きめに切ってね。 2.発言は控えめにした方がよろしいですよ。そうしないと何かの時にひどい目にあいますからね。 4.三度目の正直、今度こそうまくやってみせます。 5.気候の変わり目には体調を崩しやすいですから、くれぐれもお体にお気をつけください。 ★ 例題 ★ 1) 歳を(とって/とると)、ご飯は(柔らかい/柔らか)め、味は(薄い/薄)めがよくなるんですよ。 2) お金は少し(多い→   )めに持っていった方がいいわ。もし(足りない→     )なったりしたら、(惨めだ→     )目にあうから。 (^^)前課の解答(^^) 1) 向け(~を対象にした)/向き(~にふさわしい)/思えない 2) に/作られた(非情の受身文)/ほど(→文型392) 412 ~めく 名詞     :    ×       +  めく 形容詞の語幹 :<イ形ー[い]>/<ナ形ー [な]> 擬音語・擬態語:語基(きらきら→きら) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:梅のつぼみがほころんで、急に春めいてきたわね。寒い冬がようやく終わりを告げようとしているわ。 李 :散歩のとき見かけた田んぼで、おたまじゃくしが、うじゃうじゃと、うごめいていたよ。 良子:やはり田舎はいいわねえ。都会では味わえない季節感があるわ。あっ、一句ひらめいた。 ♯ 解説 ♭  接尾語「~めく」は名詞・形容詞の語幹、擬音語や擬態語の語基について、前にくる語の要素がはっきりと表面に現れた様子を表す自動詞を作ります。「春めく・色めく・冗談めく・皮肉めく・他人めく・老人めく/古めく・あだめく/きらめく・ざわめく・うごめく・なまめく・はためく・ひらめく…」などですが、ある程度つく語は限られています。また、「~めく」は擬音語・擬態語について、「ひらひら→ひらめく/ざわざわ→ざわめく…」などのように多くの自動詞を作りますが、これは「ひらひらする/ざわざわする」と同じ意味を表します。これらはつく語も限られているので、語彙として覚えた方がいいでしょう。 § 例文 § 1.きらめく太陽に青い海、考えだけでも胸がときめくわ。 2.彼の言葉は、僕にはどこか皮肉めいて聞こえた。 3.俺たちは十年来の友人じゃないか、そんな他人めいた言い方はするなよ。 4.みんなが真剣に討論しているときに、冷やかしめいたことは言うもんじゃない。 5.その男は謎めいた薄笑いを浮かべて、部屋を出ていった。 ★ 例題 ★ 1) いい年(を/に)して、いつまでたっ(たら/ても)、子供(らしい/めいた)考え方が抜けない奴だ。 2) (古い→   )めいた寺の一角に、いわく(ある→    )げな文字が(刻んた→     )石碑がぽつんと建っていた。 (^^)前課の解答(^^) 1) とると(~と→文型203)/柔らか/薄 2) 多/足りなく(「Vない→~Vなくなる」)/惨めな(ナ形) 413 ~める/~まる イ形容詞の語幹:ー[い]  +    める                  まる (注:例外として「温かい→温める・温まる/暖かい→暖める・暖まる」の例もあ る) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :体も温まったから、そろそろ出ようか。しかし、温泉に入るのは何年ぶりのことだろう。 良子:小平は温水プールと勘違いしているみたいね。浮き輪を持ってくるんだったわ。 李 :今日は冷たいビールでもキューっと飲んで、山菜の味でもゆっくり楽しもうよ。 ♯ 解説 ♭  接尾語「~める/~まる」は「強い・弱い・高い・低い・広い・早い・ゆるい・まるい・薄い・温かい…」などの形状形容詞について、形容詞を動詞に変える働きをします。その際、「~める」は形容詞を他動詞に、「~まる」は形容詞を自動詞に変えます。これらの中で、「温(暖)かい」だけは例外として「温(暖)める/温(暖)まる」の形になりますから注意してください。→例題1)2)  予定を一日早くする →早める  予定が一日早くなる →早まる  なお、「~める」について言えば、上記の形容詞の他にも「苦しい→苦しめる/卑しい→卑しめる/痛い→痛める」などの他動詞を作りますが、これに対応する「~まる」の形はありません。 § 例文 § 1.日本で仏教が広く民衆の間に広まったのは、鎌倉時代のことだ。 2.庶民の間に仏教を広めた功労者は、何と言っても親鸞(浄土真宗)や日蓮(日蓮宗)であった。 3.風も弱まってきたし、そろそろ出航しようか。 4.もっと火を弱めてちょうだい。時間をかけてじっくり煮込むのが、おいしいカレーを作る秘訣よ。 5.無理を言って、そんなに僕を苦しめないでくれ。 ★ 例題 ★ 1) わが国はアジア諸国との連携を(強め/強まり)、経済共同体構想の実現を(早める/早まる)(べき/はず)である。 2) 日中は二千年来の旧交( )(温かい→   )め、更に一層の親交( )(深い→  )めるために、乾杯! (^^)前課の解答(^^) 1) を/ても(条件の逆説)/めいた 2) 古/あり(~げ→文型076)/刻まれた(~を刻む→受身文) 414 ~もあろうに/~でもあるまいに 名詞 :  ×  +  もあろうに     ・             でもなかろうに   ・             でもあるまいに             でもないだろうに -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 山田:お客さんを怒らせたんだって?みんなで検討すれば、もっと賢いやり方がなかったわけでもあるまいに。 李 :自分で何とかしようとして、かえって話しをこじらせてしまった。迷惑をかけて申し訳ない。 佐藤:一声かけるだけ時間がなかったわけでもあるまいに、水臭いぞ。三人寄れば文殊の知恵って言うだろ。 ♯ 解説 ♭  ここで取り上げたのは逆説の接続助詞「に」の用法です。この「~に」は「~のに」に相当し、非難・不満・後悔・残念といった感情を強く打ち出します。  「名詞+もあろうに」は、前にくる語が慣用的に決まっていて、「人・時・場所・ところ・折り・こと」などです。  否定の時は「名詞+でもなかろうに/でもあるまいに」となりますが、これはいろんな名詞と結びつきます。なお、現代口語では「~ではないだろうに」の形の方が多く使われるでしょう。  「~(よ)う/~まい」と接続助詞「に」の結びついた文型は、文型444の項目で別に取り上げています。 § 例文 § 1.折りもあろうに、葬式の真っ最中に故人の悪口を言うとは。 2.場所もあろうに、こんな人通りの多いところで、会社のシークレットに触れるような話をするなよ。 3.こともあろうに、出国間際になって、パスポートが盗まれていることに気がついた。 4.「人もあろうに、彼女、どうしてあんなきざったらしい男に惚れたんだろうね」「蓼食う虫も好き好きさ」 5.自分のことでもなかろうに、いちいち口を出すな。 ★ 例題 ★ 1) こと(もあろうに/でもあるまいに)、週末に残業を(しては/させられては)(しかたがない/かなわない)よ。 2) 女・子供でも(ない→     )に、人前( )大声を(出す→    )泣いたりするなよ。 (^^)前課の解答(^^) 1) 強め/早める/べき(~べきだ→文型382/~はずだ→文型367) 2) を/温(暖かい→暖める)/を/深 415 ~もさることながら 名詞 : ×  +  もさることながら -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 課長:長い人生では仕事もさることながら、適当な気分転換も必要だよ。人生は長距離レースそのものだからね。 山田:息抜きをするにせよ、一事が万事金の世の中、先立つものがなければ・・・。 李 :費用もさることながら、休みが取れないのが悩みの種です。この年末、課長、よろしくお願いいたします。 ♯ 解説 ♭  連体詞「さる(然る)」には「ある/某」の意味(例:さる人/さる場所/さる事情)のほかに、「そのような/それにふさわしい」という意味があります。この「AもさることながらB」は「Aはもちろんそうですが、でも、Bの方がもっと大切ではないでしょうか」という婉曲な表現になります。相手が目上の人だったりして、相手の考え(A)を直接否定するのがはばかられるとき、使われることが多いでしょう。これは「Aよりも、(むしろ)Bの方がいい」(→文型074)を使って表すこともできますが、語感はずいぶん違います。   お金よりも命の方が大切です。<直接的&断定>   お金もさることながら、命はもっと大切ではないでしょうか。<間接的&婉曲> § 例文 § 1.進学問題は親の希望もさることながら、本人の気持ちが先ず大切ではないでしょうか。 2.日本料理は盛りつけの美しさもさることながら、素材を生かした淡白な味に特色がある。 3.商いの成否は料金もさることながら、サービス如何で決まる。 4.勉強もさることながら、体をこわしては元も子もない。 5.女優というのは演技力もさることながら、何か人を引きつける華がなければ大成しない。 ★ 例題 ★ 1) 才能も(さておいて/さることながら)、チャンス(が/に)(恵まれれば/恵まれなければ)、成功は望めない。 2) 彼の日本語力もさること( )( )( )、まだAさん( )は遠く及ばないと(言う→   )ざるを得ない。 (^^)前課の解答(^^) 1) もあろうに/させられては(使役の受身文)/かなわない 2) あるまい(「なかろう」も可)/で/出して 416 ~もそこそこに/~そこそこ 名詞 : ×  +  もそこそこに    ・            もそこそこにする  ・ 数詞 : ×  +  そこそこ      ・ -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 佐藤:無理が祟ったらしく、父が入院したんだ。 山田:それは心配だねえ。仕事は適当に切り上げて、今日は早く帰ったらどう。 佐藤:うん、悪いけど、そうさせてもらうよ。 李 :山田、佐藤はどうしたの?あいつ、挨拶もそこそこに部屋を出ていったけど。 ♯ 解説 ♭  「そこそこ」には副詞の用法と接尾語の用法があります。副詞「そこそこ」は「慌てて~/いい加減に~」という意味を表す語で、「名詞+もそこそこに」は、例文1、2のように、「(何かを急いでいて)~も十分しないで~する」ことを表す文型になります。また、例文3のように「~もそこそこにする/~もそこそこにしなさい」などの形で、「~適度を守れ」と言う意味を表したりします。この場合、「~もほどほどにする/~もほどほどにしなさい」を使っても同じ意味が表せます。  数詞につくときは、例文4、5のように、「多くても~かそこら」の数量だという語感を持つ接尾語になります。「二十歳かそこら」と「二十歳そこそこ」はどちらも「二十歳前後」という意味ですが、「~そこそこ」には「せいぜい(多く見ても)」という意味があるので、「~かそこら」(→文型032)よりも軽視の感情が強く現れます。 § 例文 § 1.住民への説明もそこそこに、ゴミ処理場の建設が始められた。 2.朝御飯もそこそこに会社へと向かうサラリーマンの姿は、どこか働き蜂に似ている。 3.そこの若いの、さっきから見ていたが、悪ふざけもそこそこにしないか。でないと、俺が黙っていないぞ。 4.二十歳そこそこの若造に、なめられてたまるか! 5.議員が三十人そこそこの少数政党に何ができようか。 ★ 例題 ★ 1) 二十万円(そこそこ/ぐらい)の給料じゃ食う(の/こと)が精一杯で、マイホーム(ところ/どころ)じゃないよ。 2) 彼は終業のベルが(鳴る→   )が早いか、後かたづけ( )そこそこに会社( )飛び出した。 (^^)前課の解答(^^) 1) さることながら/に(基運「に」:→ P)/恵まれなければ 2) ながら/に(→文型338)/言わ(~ざるを得ない→文型106) 417 *~ものか/*~ものですか 動詞・形容詞:原形/ない形  +  ものか                   もんか<口>                   ものですか                   もんですか<口> -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 良子:小平ときたら学校じゃ落ちこぼれだし、教室じゃお客さんもいいとこよ。それで塾に行くように言ったら、「学校の勉強なんかしたって役にたつもんか」だって。 李 :何かやりたいことがほかにあるなら、話は別だが。 良子:あるもんですか!屁理屈をこねるぐらいしか能がない子よ。わが子ながら、情けないったらありゃしない。 ♯ 解説 ♭  「~ものか」は形式名詞「もの」が作る慣用文型で、動詞・形容詞の「原形/ない形」について、相手の考えや意見を否定し、強く「絶対~ない」と反発する反語表現になります。話し言葉として「~もんか」、丁寧体として「~ものですか/~もんですか」があります。  同じような反語表現に「~だろうか」(→文型161)がありますが、それと比較したとき、この「~ものか」はかなり強い反発・拒否・拒絶の感情や意志が表れる表現で、「決して~ない/絶対~ない」という断定より、はるかに激しい口調になります。   彼なんかにわかるものか。 ≒ 絶対わからない。   彼なんかにわかるだろうか。≒ たぶんわからないだろう。 § 例文 § 1.持って生まれた性格が、そう簡単に変わるものか。 2.あてになるものですか、あんな男の言うことが。 3.この悔しさを忘れるものか。今度の試合では必ず勝ってみせる。 4.あなたなんかに、私の気持ちがわかってたまるもんですか。 5.やさしくて親切?あの男が?どこがやさしいもんか、外面がいいだけだよ。 ★ 例題 ★ 1) (知る/知らない)ものか。知っている(わりに/くせに)、(わざと/わざわざ)とぼけているんだよ。 2) 恩を仇で返す(ようだ→    )真似を(する→    )て、黙って(いる→      )ものか。 (^^)前課の解答(^^) 1) そこそこ/の(名詞句・行為→文型354)/どころ(→文型230) 2) 鳴る(→文型046)/も/を(<移動地>を」) 418 ~ものか/~たらいいものか/~ばいいものか 動詞:た形      +  ものか               らいいものか 動詞:仮定形/て形  +  いいものか (注:口語として「~ものか→もんか」、女性口語として「~ものかしら」、男性 口語として「~ものかなあ」なども使われる) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :小平のことだが、どうしたらいいものか。 良子:塾に行かせたものか、家庭教師をつけたものか、どちらにしても今のままじゃ、どうしようもないわ。 李 :かといって、首に縄をつけても塾に行かせるってわけにもいかないだろ? 良子:あ~あ、どうすればいいものかしら。頭が痛いわ。 ♯ 解説 ♭  この「~ものか」は例文1~4のように「~したものか」や「~たらいいものか/~ばいいものか」の形で、主に方法がわからず「どうしたらいいだろうか」と自問する表現を作ります。例文5のように疑問の「~のだろうか」と同じ意味を表すこともありますが、どちらの意味かは文脈から理解するしかないでしょう。この「~ものか」の話し言葉として、男は「~もんか」、女は「~ものかしら」などが使われます。   彼はどうしたものか、最近学校に来ないねえ。<自問>   卒業後どうしたものか、悩んでいるんです。 <疑問> § 例文 § 1.妻の誕生日に何を贈ったものか、う~ん、困ったなあ。 2.癌だということをはっきり父に話していいものか、決め兼ねています。 3.「卒論のテーマ、決まったの?」「いま何にしたもんかって迷っているんだ」 4.定年退職後はどうしたらいいものかと、色々悩んでいる。 5.彼はもう卒業したものか、最近、学内で姿を見ないね。 ★ 例題 ★ 1) この仕事、みんな(嫌で/嫌がって)(やりたくない/やりたがらない)し、かといって自分も(したくない/したがらない)し、どうしたものか。 2) 国に(帰る→    )か帰るまいか、どう(する→   )ものか、結論を(出す→   )兼ねている。 (^^)前課の解答(^^) 1) 知らない/くせに(→文型070/~わりに→文型315)/わざと 2) ような/され(受身文:~が~に~をされる)/いられる 419 *~ものがある 動詞・形容詞:原形<ナ形ーな>  +  ものがある        ない形          もんがある<口> (注:連体形接続なので「~べき+」「~如き+」などの形もある) -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 山田:仕事が暗礁に乗り上げたとき、我々の課長への信頼感には大きいものがあります。 課長:君達の協力がなければ、僕一人じゃ何もできないよ。 山田:何をおっしゃいますか。課長こそ頼みの綱です。 百恵:よくもあんな心にもないお世辞が言えたもんだわ。 李 :彼のごますりには、才能とも呼ぶべきものがあるね。 ♯ 解説 ♭  「~ものがある」は「~には~がある」文型と「もの」が結合して作られています。   この国で採れる果物には、バナナやパイナップルなどがある。<物の種類>   彼には学識(教養・地位・誇り・経験・夢・・)がある。  <人の属性>   規則には例外がある。例外には理由がある。        <ことの属性>  この「AにはBものがある」もAの内にある中身・内容・部分などの属性Bを表す表現ですが、「AはとてもBという要素を備えている」という意味を表し、それが客観的・普遍的事実だという強調の語感や感嘆の気持ちが現れます。 § 例文 § 1.物事には順序というものがある。 2.彼には異性ばかりか、同性をも引きつけるものがある。 3.女心というものは、どうも俺たち男にはわからないものがある。 4.他社が新製品の開発を進めているなどという話を聞くと、内心穏やかならぬものがありますね。 5.彼女のアニメ作品には、いつも胸を打たれるものがある。 ★ 例題 ★ 1) 人の生涯は川面(に/で)浮かぶあぶくのように、生まれ(て/ては)消え、消え(て/ては)生まれ、何か悲しい(もの/こと/ところ)がある。 2) 天才(と言う→      )人の行動( )は、私たち凡人が(理解する→     )難いものがある。 (^^)前課の解答(^^) 1) 嫌がって(第三者の感情・希望)/やりたがらない/したくない 2) 帰ろう(→文型436)/した/出し(~兼ねる→文型044) 420 *~ものだ ・/*~ものではない 動詞・形容詞:原形・ない形  +  ものだ       ・                   もんだ<口>                   ものではない    ・                   もんじゃない<口> -------------------------------------------------------------------------------- ♪ 会話 ♪ 李 :昨日、学校から呼び出しをくらってね。「こんな成績じゃ、お宅のお子さんが入れる高校はありませんよ」って言われちゃったよ。息子の将来が心配だ。 佐藤:取り越し苦労はするもんじゃないよ。心配し出すと、きりがないものだ。それに、いくら心配したって、所詮、なるようにしかならないものさ。 ♯ 解説 ♭  ここで取り上げた「~ものだ」は動詞・形容詞の原形や否定形(「ない」形)と結びついて、断定を表す場合と、「~べきだ」(→文型382)という義務・当然を表す場合があります。両者に共通しているのは、普遍的事柄や社会常識からの判断した一般論を述べることです。  人間は死ぬものだ。  <普遍事実>  学生は勉強するものだ。<義務・当然>  否定の形は「~ないものだ」と「~ものではない」の二種類があります。「~ないものだ」は「~ないのが当然だ」という一般論ですが、「~ものではない」は「~べきではない」(→文型384)と禁止の意味を表す場合が多いでしょう。   弱い者いじめはしないものだ。  ≒~しないのが当然/常識だ   弱い者いじめはするものではない。≒~してはいけない § 例文 § 1.人間というものは、外見だけではわからないものだ。 2.最初は誰でも難しく
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